歩
住み慣れた場所を離れ、新たな環境に身を移すこと。それは、ご本人さまにとってもご家族さまにとっても大きな決断です。ご本人さまが、これまでどんな人生を歩んでこられたのか、そして、これからどんな人生の歩みを望まれているのかを大切に考えます。人生の舞台が場所を移しても、歩んでこられた道のりを方向転換させるのではなく、あるがままにしなやかに、これからも自らが思い描く“わが道”をご自分のペースで歩んでいただきたいのです。
お一人おひとり、そのご本人さまが主役。桜の里スタッフは、人生の飾らぬ名脇役となり、時と心を共有させていただきながら、共に生き、共に笑い、時には一歩下がって見守りながらさりげなくそっとお手伝いしています。
『共に歩く』これがわたしたち桜の里のケアのかたちです。
そして時と共に、いつしかわたしたちは家族になり、ここが我が家になり、このまちはふるさとになる…。
7:00〜 |
朝の挨拶(離床) | 全てのお部屋へ朝のご挨拶にうかがいます。お一人おひとりの表情を確認して健康観察を行います。 |
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8:00〜 |
朝ごはん | スタッフが食堂まで誘導いたします。皆さまで顔を合せていただくおいしい朝食で、桜の里の一日が始まります。 |
10:00〜 |
体操 | 気持ちのいい範囲で楽しくゆったり自由に。 |
今日のニュース | 今日はな~んの日?など季節を感じる話題が広がります。 | |
レクリエーション | 輪投げやボール投げなど感覚的な遊びを通して、『意欲』『自信』『きずな』が生まれます。 | |
12:00〜 |
昼ごはん | お楽しみのランチタイム!やっぱり食事はたくさんの人と一緒に食べる方が、何倍も美味しく感じます。 |
13:30〜15:00 |
リハビリテーション | 生活能力を向上させるため、リハビリを行う専門スタッフである機能訓練指導員が、利用者さまの基本的動作の向上を目指したプログラムを個別に作成・実施します。 |
体操 | 軽い運動は、腰痛や便秘、筋肉の凝りや血行不良の改善になります。 | |
ゲーム等 | 気の合う仲間とお好きなことを自由に楽しんでいただきます。 | |
18:00〜 |
夕ごはん | 暮らしの充実は食事から。お体の状態や体調に合わせ施設内で手作りする栄養バランスの取れた食事で、明日へのエネルギーを満タンに。 |
9:30〜16:00 |
入浴時間 | 入浴で、気分転換・血行促進・リラックス。スタッフの見守りとサポートを受けながら、安心してご入浴いただきます。 |
『思い出づくりサポート』の一環として、日帰り・宿泊の一時帰宅に対応した送迎サービスを行っています。このサービスは、利用者さま・ご家族さまのご要望を受け、ご自宅や目的に合せた場所まで、無料で送迎のお手伝いをさせていただくもので、ご家族さまにもご好評をいただいています。例えば、お孫さんの結婚式の会場にお連れしたりします。車椅子の利用者さまは「迷惑をかけるから」と遠慮されていましたが、実際に結婚式に参加され、お孫さんの晴れ姿を生でご覧になられ、とても喜ばれていました。
桜の里では、看取り介護を行っています。点滴や酸素吸入などの医療的ケアを中心とする終末期医療や終末期看護とは異なり、看取り介護は、排泄の介助、褥瘡の防止、日常生活のケアが中心になります。
ご本人さまの意志を大切にして、ご家族の同意と医師の指示のもと、慣れ親しんだ環境でわたしたちスタッフが寄り添いながら、身体的・精神的苦痛を少しでも和らげ、その人らしい人生の良き最期を迎えるために、尊厳ある生活を支援させていただきます。お好みの美味しいものを食べていただく、お好きだった音楽をかける、苦痛を和らげるために背中をさすったり、お声がけしたり、手を握って触れ合いながら気持ちを伝えたり。
そして、ご家族さまの想いにも寄り添います。ご家族さまにとっても、最も後悔のない選択がなされるように、病院での受療と施設での看取りとの違いをご説明して十分にご理解いただき、遠慮なくご希望やご不安をお話いただけるような存在でありたいと思っています。
施設での看取りを行っていても、途中で痛みなどの症状が強くなったり、ご本人さまやご家族さまのお考えが変わった場合には、看護師が嘱託医に指示を仰ぎ、協力病院もしくは指定病院に緊急搬送させていただくケースもございます。
介護・看護・相談・栄養・施設、各部門のスタッフが、それぞれの専門的立場から『今自分にできることは何か』を考え、情報を共有し合い、方向性を確認しながら、チームケアにより一丸となって、わたしたちの『大切な家族』となっていただいた利用者さまの最期を看取るケアをさせていただいています。